「こーさんの学校」は2011年、小学校しかないこーさんの故郷コートノール村で始まりました。お金はわたしたち夫婦が出し合いました。
こーさんの故郷の村コートノール村は、世界遺産アンコールワットで有名なシェムリアップにあります。
シェムリアップは、毎年たくさんの外国人が訪れ、観光が一番の収入源です。
都市は猛スピードで発展しています。
シェムリアップは観光都市なので、小学校中学校は 数は足りており、多くの子が小中学校に通うことができています。
(落第する子や中退する子はいますが)
ただ、シェムリアップでは外国語が話せることが何よりも役に立ち、将来が開かれます。
普通の小中学校での教育では外国語を学ぶには足りません。
みんな塾に通います。
しかし、すべての子どもが塾に通えるわけではありません。
月謝は高く、小学校中学校から帰れば家の手伝いもあります。
特にコートノー村のような、市外から離れた村には塾もなく、市街の塾に自転車で子供が通うのは困難です。
村の若者や子供はみんな、勉強したいのに、と不便な思いを抱えています。
こーさんが子供だったときは、小学校に通うのが片道40分。中学は自転車で片道2時間の道のりでした。
4人の弟と妹がいて、生活は苦しかったけど、それでも勉強がしたかった。
こーさんはある日、友達が英語で話すのを聞いて「僕も英語を話せるようになりたい。」とあこがれました。ちょうどそのタイミングで、こーさんの村に外国人が支援して無料で学べる寺子屋ができました。こーさんの村で英語が勉強できるようになったのです。こーさんは朝、学校が始まる前に、その寺子屋で夢中で勉強しました。でも、じきにその寺子屋はなくなってしまいました。無料で勉強ができる学校はなくなってしまいました。
こーさんのお家にはお金に余裕がなくこーさんは公立の中学、高校に行くのも精一杯でした。家族の家計を助けるため、夜中に釣りをして魚を採ったり、夜中に警備の仕事をしました。土日は、親戚が買ってくれたバイクでドライバーの仕事もしました。それでも、学費の捻出には至りませんでした。
勉強を続けたかった・・・。
こーさんは生活のため、家族のため、高校を辞めることにしました。
そんなこーさんの悔しかった思いから、2011年、こーさんとの実家の軒下に、寺子屋を作ったのです。
数年後には、応援してくださるみなさんの寄付により立派な教室になりました。
毎日、小中学校を終えた子供たちに日本語を教えています。
今はマカラ先生とモウ先生が中心に来てくれて教えてくれています。
お給料は一ヶ月100ドルです。数年前は一ヶ月50ドルですみましたが、物価もあがり、先生への給料も年々あがっています。
また街から離れているため、続けてもらうことが難しいです。
お給料やその他の経費で毎年15万〜20万円ほどかかりますが、みなさんの寄付のお陰でなんとか続けています。
カンボジアの村のこどもたちは、勉強に貪欲です。
でも資源が足りず、それが思うようにできないのです。
将来、なりたいと思う職につけるように、
前をみています。
そんな子供たちのために、やめるわけにはいきません。
そんな思いで続けています。
カンボジアでは、英語や日本語が話せるのがドリームです。 それだけで高収入が得られ、貧しい生活から逃れられるチャンスがあるのです。 少しでも豊かな生活ができる仕事に就け、家族にボロボロの生活をさせなくていい。
日本人なら、学ぶということは自然に与えられ、誰でも当たり前。 でも、大勢のカンボジア人の子供はそのチャンスさえ与えられないのです。 ただ、勉強したい、いろんなことを学びたい。カンボジアの子供の目はとてもきらきらしています。 みんな貧しくても、勉強できなくても、はねっかえす元気をもって生き生きと、ものすごい笑顔を持って暮らしています。
勉強してもいい、しなくてもいいでも、カンボジアの子供にも選べるチャンス、夢をかなえるチャンスがあっていいと思います。
大きい子から小さい子まで、村の子が集まって、みな本当に一生懸命勉強しています。
教科書、椅子、机の費用、先生への給料等の経費をカンボジアで捻出するのは困難です。皆様からの基金で、より多くの、普通のカンボジア人の子供に、勉強できるチャンスと、夢を与えられればと願っています 。
こーさんのうちカフェには募金箱を設置しています。
また、時々チャリティイベントを行い、皆様からの支援金を募り、1年ごとにカンボジアに送金しています。
どうか皆さんのご協力、よろしくお願いします。